360度、地続きな生き方
――安藤哲也さんのインタビューを終えて


安藤さんと初めてゆっくり話をしたのは、
近所の洋食屋さんだった。

夫を交えてランチをご一緒して、
「今度こういうブログを立ち上げるので、
ぜひ第1回のインタビュイーになっていただけないか」
とお願いしたのだ。
安藤さんは、「いいですよ」と笑顔で快諾してくれた。

安藤さんは、言葉を沢山持っている人だ。
それだけインプットもしているし、
アウトプットにも慣れている。

ランチをご一緒しながらそれを痛感し、
インタビューをお受けくださったことに感謝する一方で、
あらゆる面で経験の浅い私が、
まともな――安藤さんにとっても楽しい、
せめて、多少なりとも時間を割く価値があったと思える――
インタビューができるのかと、不安になった。

そして、インタビュー当日。
安藤さんは、案の定、
どんな質問にもよどみなく答えてくださった。
ほとんど人生相談みたいな拙い質問にも、
笑顔で軽やかに言葉を紡ぐ。

不思議なのは、語られるその言葉に、
虚勢やごまかしがまるで感じられないことだ。

インタビューも半ばを過ぎて、ようやく私は気づいた。
安藤さんの言葉には、「実感」があるのだ。

自ら行動する者だけが得ることのできる、
自分なりの試行錯誤をくり返した者だけが触れることのできる、
限りなく本質に近い実感。

そんな実感が核になり、
安藤さんの言葉が生まれ、
行動が生まれる。

だからこそ、
安藤さんの言葉は、
聞く者の胸にストンと入り、
心を揺さぶる。

だからこそ、
安藤さんの中では、
仕事も家庭も地域活動も、遊びでさえも、
分け隔てなくリンクする。

360度、地続きな生き方。
自らの大地を、真っ直ぐに慈しみ生きるあり方。

言い訳しないで、常にロックしそれを目指し続ける。
そんな一瞬を、ひとつひとつ積み重ねて、
安藤哲也は、安藤哲也になった。

一方の、
手にした僅かな大地の慈しみ方さえ
模索しあぐねている私。

学ぶことの多いインタビューに、
すっかり夢中になった私は、
最後には、安藤さんが楽しいかなんて、
気にかけることすら忘れていた。



インタビューをお受けくださった安藤さん、
そして、お読みくださった読者のみなさまに、感謝を込めて――。


2008.04.21 東京文京区にて ulala


【安藤哲也さんインタビュー(全12回)】

2008.03.21: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 1/12
2008.03.23: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 2/12
2008.03.25: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 3/12
2008.03.27: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 4/12
2008.03.31: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 5/12
2008.04.02: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 6/12
2008.04.08: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 7/12
2008.04.10: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 8/12
2008.04.12: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 9/12
2008.04.14: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 10/12
2008.04.16: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 11/12
2008.04.18: 「パパ検」仕掛け人 ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんインタビュー 最終回


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パパの極意―仕事も育児も楽しむ生き方安藤哲也著(NHK出版生活人新書)
本屋はサイコー! 安藤哲也著(新潮OH!文庫)

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