絵画を見る―ピカソ展「巨匠ピカソ 愛と創作の軌跡」

今日はマブダチであり、よきサポーターであり
娘のピアノの師匠でもある
Mai♫さんと連れ立って、
やっとこさ観てきました。
赤のピカソ展。
巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡

先日観てきた青のピカソ展
巨匠ピカソ 魂のポートレート
は、なんというか、内側からピカソを見た、
という感じでしたが、こちらのROSSOは、
もう、圧倒的。

BLUEがなんとなくピカソと寄り添える(気がした)のに対して、
ROSSOは、ピカソという人物の圧倒的なエネルギーを
ガンガン浴びせられたような、
そんな感じでした。
それにしても、ピカソの絵をみていると、
絵は内面のデザイン的表出であるということが、
非常によく分かる。

私は絵画の知識は全くないので、
デザインといういい方は正しくないかもしれないけれど、
つまり、ただ、思いを形にするのではなく、
見る人にどう伝わるか、あるいは伝えたいかというテーマがあって、
さらに、デッサンをはじめとする技術があって、
その上で、その内面なり思いなり自分を襲った一瞬の感情なりを、
見る人に伝わるような技法や構図や色使いを
発見しながら描いていく――
それが、絵を描くということなのだなぁと。

「作品」なのだから、当然と言えば当然なのだけれど。
でも、やっぱり何をやっても思いの丈をただぶつけるようなものは
通用しない。
巨匠は常に、圧倒的な技術の上に、
どうやって自分にしかできない方法で表現するかを
模索し、積み重ねてきた。
そんなことを、今回の展示では特に痛感させられました。

そして、学生の頃観たバルセロナのピカソ美術館の彼の作品群を
もう一度観たくなりました。
今あの作品群を観たら、どう見えるだろう、と。
(バルセロナのピカソ美術館も素晴らしい美術館です!)

(当時はピカソが恋人に宛てた手紙にものすごーく感動したんだった。
もう、絵はがきのレベルを当然ながら遥かに超えた、
挿絵いりの美しいもので......。
当時は純粋にその美しさに感動したけど、
今なら「手練手管」の技術に感動しちゃうかもと、
ふと思いました。......年は取りたくないものデス(--;))

ところで、ピカソの描く対象が、
本当に身近な、自分の愛した人たちで、
展示の中では、二人の愛人を同じ構図で同じ意図で描いていたり、
という、当人たちからすると破り捨ててしまいたくなるような
作品が数点ある。
それがもう、圧倒的。
なんというか、描き手の肝が座っている。
なんというか、ごまかしがない。

(それらの作品はあまりに力強く魅力があり、
どんなにはらわたが煮えくり帰っても彼女たちには破れないと思う。
実際絵は破られなかった)

とどのつまりピカソの才能の一端は、
自分の周りで起きていることや自分の思いを、
どこかで無性に面白がれてしまうことなのだと思う。
もうそれは、動物的なものなんじゃないだろうか。

それは時に狂気に近いものかもしれないけれど、
狂気に近いそれがなければ普遍には近づけない。
つまり、本当に価値ある芸術は産み出せないんだよね。

まさに、「愛と創作の軌跡」いいじゃないですか。
ピカソという人物のまた違う側面を、たっぷりと堪能しました。

それから、もうひとつ目標を見つけました。
日本と世界の、魅力的な美術館をひとつずつめぐっていく旅。
これ、かなり幸せ。
20年くらいは楽しめそう。

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このページは、ulalaが2008年12月 8日 14:44に書いたブログ記事です。

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